UP | HOME

ヤムイモの頭(竹ノ下研究室):社会活動

霊長類の保護や生物多様性保全活動

Diboty

村人が描いたゴリラ

ドゥサラの村人が描いたゴリラ

現在、チンパンジーもゴリラも絶滅の危機に瀕しています。IUCNのレッドリス トでは、ゴリラが絶滅危惧IA類(CR: ごく近い将来における野生での絶滅の可能 性が極めて高いもの)チンパンジーが絶滅危惧IB類(EN: IA類ほどではないが、 近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの)に分類されています。

現在生存する野生のチンパンジー、ゴリラの生息数は、それぞれ、5〜10万頭と 推定されています。地球人口を約70億人とすると、その約1/100,000にすぎませ ん。日本にあてはめて考えると、日本全体で130人くらいしかいない状態、と考 えると、どのくらい少ないか実感できるのではないでしょうか。小松左京の 「こちらニッポン」の世界を彷彿とさせますね。そして、今なおかれらは減少 していると考えられています。

チンパンジーやゴリラの生存への脅威は、主として人間活動です。森林伐採や 地下資源採掘、農地の拡大などにより、アフリカの熱帯林は破壊され、消失し たり断片化したりして、チンパンジーやゴリラにとって暮らしにくい、暮らせ ない環境になってゆきます。肉の売買を目的とした狩猟の対象として、チンパ ンジーやゴリラが狩られています。地域紛争や内戦によって保全の手がゆきと どかなくなっています。また、近年では、人間とチンパンジー、ゴリラの接触 する機会が増えたことから、人から感染する病気によって健康を害したり、大 量死をもたらす例が増えてきました。

こうした状況のもと、わたしたち、ムカラバの類人猿調査にたずさわる研究者 で、絶滅の危機にあると同時に自分たちの調査対象でもあるムカラバの類人猿 たちを守るために、また、かれらとともに暮らし、わたしたちの調査に協力し てくれている地域の人たちの幸せのために、できることをやろうと考えました。 ムカラバの類人猿たちを守るには、かれらの暮らす地域の生態系全体を保全す ることが必要です。そして、そのためには、自然とともに暮らす地域の人々の 生活改善と、かれらの主体的な保護活動への参加が不可欠です。地域の人々を 置き去りにした保護活動は持続可能(sustainable)ではありません。そこで、わ たしたちはムカラバに住む人と動植物の両方を支援するために、「DIBOTY」と いうグループをたちあげました。

DIBOTY(ディボティ)とは、ムカラバ周辺に住む農耕民プヌの言葉で「やさしい」 という意味の単語です。しばしば、「ありがとう」という意味で使われます。 わたしたちの暮らしを支える、アフリカの熱帯林の生態系(ヒトを含めた)の 「やさしさ」に対して「ありがとう」という気持ちを込めて名づけました。

これまで、SAGAシンポジウムなどの場でポストカードやアクセサリなどのグッ ズ販売、地域の人たちが作った民芸品の買い上げなどを行ないました。今後は、 日本でのグッズ販売等に加え、地元の人々と連携したエコミュージアム活動の 推進にもとりくむつもりです。本格的な活動はまだこれからですが、あせらず、 進めてゆこうと考えています。

DIBOTYの趣旨に賛同し、活動に協力してくださる方を募集しています。関心の ある方はDibotyのウェブサイト を覗いてみてください。

GRASP-Japan

学用品の贈呈式

学用品の贈呈式

GRASP-Japanは野生チンパンジー研究の第一人者である西田利貞博士(日本モン キーセンター所長)を中心に、日本の主な大型類人猿研究者が集まり、大型類人 猿保護のための募金と、現地での保護活動を行なうものです。多くの人・企業 から寄せられた寄付金をもとに、アジア・アフリカの7地域を対象に、それぞれ の地域で長期研究に携わってきた研究者が、地域の実情に則した保護活動を行 ないます。

竹ノ下は、GRASP-Japanのメンバーの一員として、調査地であるガボン、ムカラ バ国立公園での保護活動を担当しています。2008年度〜2009年度は、調査基地 のあるドゥサラの人々に、医薬品と学用品の寄付を行ないました。

SAGA

SAGAはチンパンジー(およびボノボ)、ゴリラ、オランウータンの3属4種に 分類される大型類人猿の現状と将来について、研究・飼育・自然保護という立 場から考えるために集まった非営利団体です。SAGAでは、毎年シンポジウムを 開催しています。シンポジウムでは、大型類人猿の研究・飼育・自然保護に関 した多くの講演、発表、分科会がおこなわれます。興味がある方なら誰でもご 参加いただけます。(公式ページより)

竹ノ下は、「世話人」のひとりとして、動物園の方々や研究者の方々とともに SAGAの活動を支えています。

霊長類を素材とした科学教育活動

霊長類を素材としたユニークで面白い科学教育のありかたを考え、実践してい ます。2008年から、南山女子部の生徒を対象に、京都市嵐山の嵐山モンキーパー クいわたやまでサルの観察実習を行っています。

Author: Yuji TAKENOSHITA

Date: 2011-06-03 10:04:10

HTML generated by org-mode 7.4 in emacs 23